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『Run for Peace〜世界を結ぶ私の一歩〜』では、チャリティランナーの証として
オレンジ色のマフラーを首に巻きます。このオレンジマフラーは、
3.11東日本大震災で壊滅的な被害を受けた宮城県気仙沼市、南三陸町に住む女性たちのハンドメイドです。

オレンジマフラーを作ってくださる方々にお話を伺いました。
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星 要一さん(58歳)
宮城県気仙沼市本吉長「有限会社エース産業」社長

気仙沼はメカジキの水揚げ量が日本一でした。
白身魚の代表格でもあるメカジキは、新鮮なものを刺身で食べるのが一般的。
秋から春先にかけて脂の乗りもよく、マグロのトロのような味わいです。

穏やかで風光明媚な漁師の街、宮城県気仙沼市に2011年3月11日、
東日本大震災と津波が襲いかかりました。

海まで程近い気仙沼市本吉町の高台に建っていたため震災と津波の被害を免れた
縫製加工業、有限会社エース産業があります。写真は、社長の星 要一さん(58歳)です。

有限会社エース産業は、昭和63年に星社長が一人で立ち上げ、
気仙沼市と南三陸町に2つの工場をもっていました。

この震災で、売上は半減、新たな借金もかさみました。それでも星社長は、「働いているうちは、何とかなる。借金もあるし、社員もいる」と気丈に取材に答えてくださいました。

家族を失ったり、友人を失ったり、住む家を失ったり、従業員もつらい思いをしました。でも、有限会社エース産業の従業員は全員無事!「苦しいけれど、がんばるしかない。支えあいながら」と、丸いお顔をニッコリ優しい笑顔を見せてくれます。

「気持ちついてこなきゃ、仕事できないからね…」と、独り言のように付け足し、「あとは、工場長に聞いて!」と所在無げに椅子を立ちました。

有限会社エース産業
住所:宮城県気仙沼市本吉町 坊の倉67−1
電話:0226-42-3939
FAX :0226-42-3776
代表:代表取締役 星 要一

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小野寺 喜代子さん(55歳)
エース産業の工場長

被災直後のエース産業は、固い地盤の上に立っているため、強い揺れは感じなかったと言います。「ミシンの上にあったボビンケースが落ちなかった」と言うのだから、その後に起こる悲劇は予想もつかなかったでしょう。

でも、「揺れは長かったし余震が続いたから、全員家に帰ることにした」星社長と小野寺工場長のそば役的確な判断が功を奏しました。


当時は従業員17名以外にも中国の研修生が11名いたので、工場長の小野寺さんは最後まで残ることになり、そのままエース産業は、被災者を預かる避難所になったのです。

水も電気も止まってしまった状況で、二十数名の被災者が寝泊まりすることになったエース産業は、星社長が毎日2回。寒い中ポリタンクで水を汲みにいったり、食料を分け合ったりしながら過ごしました。

車を無くした従業員にはツテを辿って車を手配したり、従業員の兄弟まで「寮に住んだらいい」と引き受けたりしながらも、震災後間もなく3月28日には営業を再開することができたのです。

小野寺さんの笑顔を見ていると、辛い体験は遠い昔話に聞こえますが、反対に、小野寺さんの笑顔があったから、震災後二週間ちょっとで営業が再会できたのだということがわかりました。

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菊池 麻美さん(37歳) エース産業勤務

取材で訪ねたとき、『Run for Peace〜世界を結ぶ私の一歩〜』
のオレンジマフラーを縫ってくれていた麻美さんにもお話をお聴きしました。

麻美さんは、震災後自宅に帰り、二階の自分の部屋の様子を見に階段を上り、
降りてきたところで最初の津波を見ました。
もう既に、自宅の前の駐車場に止めていた自動車が流されるところだったと言います。
あっという間もなく、自分も頭から津波を被り、両親が目の前で津波にさらわれ、
そのまま帰らぬ人になるという信じ難い体験をしました。

「仕事があることで、生きた」

震災から八ヶ月が経ち、ようやく生活の落ち着きを取り戻しながらも、
突如として一度に両親を亡くすという悲劇を振り返ると涙が出てしまい、
「情緒が落ち着かないときがあるんです。ごめんなさい」と謝りながら、
一生懸命に言葉を紡いでくれました。

振り絞るような声で「仕事があることで、生きられた。仕事がなかったらと思うと…。」「社長には本当にお世話になりました。家、足(車)、着るもの、全部、社長が気を回して用意してくれました」と、 感謝をかみしめるように涙で堪えながら話してくれるのです。

私は、慰める言葉も見つからず、「両親が守ってくれたんだから、幸せになろうね」と、肩を抱いて声を掛けるのがやっとでした。
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Run for Peaceに参加することが、被災地支援のひとつになる…
あなたも、オレンジマフラーを巻いて、さぁ!走りませんか?

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(1)専用の裁断機で、マフラーの大きさに反物を切ります。

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(2)『Run for Peace』の刺繍をします。
(※上の写真は、刺繍が終わった後の布)

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(3)ミシンで筒状に縫い合わせ、裏返します。

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(4)輪の部分を折り返し、ミシンで縫い合わせて完成。

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オレンジ色には、外交的で活動的なイメージがあります。自然で直情的な陽気さを表し、自信や勇気、朗らかさ、自発性、積極性、健康や活力、創造力と喜びをもたらす色とも言われています。コミュニケーション、行動、冒険などの意味もあるそうです。
初めてのRun for Peaceイベントを企画したとき、直感的に「オレンジ」に決まりました。
あったかいイメージのある「オレンジ」。なんとなく平和で楽しい感じがしませんか?

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タオルを首のうしろから回します。

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輪になっている方に、
反対の端を入れます!

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長さを調節したら、ハイ!出来上がり!